「生きること」で、考えさせられること
「いやあ、本当にびっくりしました」と大きな声で、言いながら診察室に入ってこられた方に、私も何事かとびっくりしました。
訊いてみると、最近、七十歳を迎えて同窓会が開かれたのだけれど、二十八人いた男性のうち、二十人がすでに他界してしまっているとのこと。女性のほうは、その反対の数だったそうです。どうやら男性が七十歳まで生きるというのは大変なことのようです。
昨日まで青春を謳歌していて、まだ漠然と明日があるような気にもなっていた今日このごろでしたが、人生を現実的に見つめて、整理しながら生きていかなければならないところに差し掛かっているのかと、考えさせられました。
一方では、元気に百歳を迎えられたおばあさんで、雨でもあられでもしゃんしゃんと歩いて通ってこられる方ですが、「長生きで一番つらいのは、体の心配ではなくて、仲間がいない精神的な苦労が最も大変です」としみじみと言っておられたのにも、深く考えさせられました。
慌しく生きている日々の中で、限りある時間とか、毎日の一瞬ごとの大切さとか、生きる緊張感とか、これからの自分の有りようとか、ふと仕事を離れたときに案外深い思いに誘われる出来事でした
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