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「ゴーギャン」NHK日曜美術館・ゴーギャンとタヒチ

「ゴーギャン」NHK日曜美術館・文明と原始の対立

 今回の記念すべきゴーギャン展のまとめとして、NHK日曜美術館の放送を楽しみにしていました。

 番組の主題は、ゴーギャンが違和感を覚えて逃れた文明と、楽園を求めたタヒチの原始の対立に焦点が当てられていたと思います。

 しかし、知識人が、ゴーギャンの作品の絵解きや、分析、解説を熱く語れば語るほど、ゴーギャン自身の生き様とか、荒削りな作品にあるリアリティーから遠ざかっていくのが不思議でした。知的な言葉がどんどん上滑りしていってしまうのです。これはまた、どうしたことでしょう?

 ゴーギャンがもし生きていて、この番組を見ていたとしたら、身をよってシニックな笑いを浮かべ、こそばゆいとばかりにチャンネルを変えてしまっていたかもしれません。なにかそういう言葉では捕らえきれないものがゴーギャンの魅力なのかもしれないと、主題とは別の姿が浮かび上がるようでもありました。

 そもそも文明から逃れていったゴーギャンを、知識人がやいのやいのと追っかけること自体が矛盾した所業なのかもしれません。

 この画家は、やはり着実に足の地に着いた物語でしか感じられない存在なのだと思いました。そして何よりも、素朴な作品の前で感動を胸に秘めて深く沈黙するしかない画家なのだと思いました。

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ゴーギャンの参考書籍

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