那智の滝

那智の滝

 遠く、山奥で、行き着くまでが大変なイメージがあった。これまで憧れの地でありながら、なかなか訪れることができなかった。 それだけに、熊野古道と並んで夢だけが膨らんでいた。 このたび、ゴールデンウィークの日程をやりくりして、初めて訪れることができた。

写真の構図は、長い間心にこびりついていたものだったので、それを目の当たりに出来た感激はひとしおだった。

熊野古道に沿って並ぶ杉の巨木、すり減った石畳、苔蒸す岩、それらには、いにしえの天皇をはじめ、文人、庶民らの聖地に祈りを捧げる思いが染み付いている。歴史の厚みを感じさせるこの地は、やはり日本の心の原点であるに違いない。

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太宰府と博多山笠ー青木繁記念大賞西日本美術展を訪ねる旅4

 Rimg5923 一泊二日の旅でしたが、盛りだくさんだったので、四回に分けてようやく収まりそうです。

 二日目は、まず太宰府と九州国立博物館へ。ここも一度訪ねてみたいところだったので、絶好の機会だった。
 Rimg5891 参道に並んだ店には独特の風情があって、思わずあちこち足を止める。喫茶店の正面も、自然の流れにまかせてふらりと入ってみたい気分にさせる。こんなカフェが近くにあったら、東京でも足しげく通うのに。
 聖なる古木と水の豊かな境内は、まさに夏真っ盛りで、緑と生命の力にあふれていた。Rimg5906
 ふと学生のころ九州を巡った旅の時を思い出した。あのときも真夏で、至る所生命感にあふれていた。
 九州の夏は暑いけれど、この力強さと湿気の多い風の匂いは他のものに代え難い。展覧会の思いと旅の実感を確かめながら胸一杯呼吸する。
 今回の旅は、この呼吸と風の匂いが主役にちがいない。またいつ来れるかわからない夏の九州の深い味わいと展覧会の余韻を存分に風に噛み締めた。
 天満宮にお参りし、お土産にたくさんのお守りを買った。
 それから歩いてすぐの九州国立博物館へ向かった。
Rimg5927 玄界灘をイメージした建築にも前から興味があった。が、内部の空間は意外と平凡。
 開催中の「よみがえる国宝」展では、古書などが多く、あまり興味がない。昔教科書などでよくお目にかかった源頼朝像の実物にお目にかかれたのが印象的だったのみ。
 博多へ戻ると、街は山笠で盛り上がっていた。沿道には山笠の到着を待ち侘びる人々であふれ返っていた。ようやく花火が上がって、出発が告げられる。Rimg5959
 遠方からどよめきが湧き起こって神輿が現れる。法被姿の子供も目立つ。熱気に包まれた男衆たちに水が浴びせられる。神輿が眼前を通り過ぎるときシャッター音と歓声が最高潮に達した。夏祭りの蒸れた空気に飲み込まれるのも久しぶりだった。
 Rimg5977 神輿の行列が終盤に差しかかったころ、花火の音とまごう雷鳴が轟いた。ポツポツ降り出した雨が土砂降りになる。
 沿道の人々が散った。ぼくも川べりのカフェに逃れた。猛烈な雨になった。
 通り雨かと思ったが、止む気配もない。
 だが、潤いを帯びた川風は、この上なく心地よかった。ハーブの効いたドリンクも調和した。旅の思いがすべて凝縮した風になった。激しく打ち付ける雨を見ながら陶然となった。Rimg6000
 小一時間も雨は降り続いただろうか。あの激しさからは考えられないほどぴたりと止んだ。
 Rimg6001_2 ちょうど早目の夕食を取って、飛行機の時間に間に合う。うまく行くときはこんなふうだ。後味もいい旅になった。

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あわや豪雨、柳川の船下りー青木繁記念大賞西日本美術展を訪ねる旅3

Rimg5880  久留米で展覧会を見た後は、やはり近くの柳川の船下りに寄らずにはいられなかった。七年ぶりのこと。夏の夕風に吹かれて、ゆったりした船の旅と期待して乗ったが、みるみるうちに空を覆い出した黒雲を見て、船頭さんが土砂降りが来るぞと言った。
「どんなに降っても船を止めるわけにいかない。ずぶ濡れを覚悟して下さい」と。Rimg5870
 かつて西表島でスコールのような雨に打たれて、携帯から書類まで台無しになった記憶が過った。ぼくは一人、リュックの中のものをビニール袋に詰め込むのにおおわらわ。よい景色を見る余裕もないうちに船は川面を滑っていく。
「昨日も夕立で、お客さんずぶ濡れだったんですよ」
 船頭さんの言葉に、ほぼ覚悟も固まった。
 Rimg5872 低い石橋や北原白秋の記念碑を通り過ぎながら船は滑っていく。
 七年前はジャンボタニシが石垣にびっしり卵を生み付けていたのが印象的だったけれど、今回ほとんど見られない。駆除が進んだのかな。
 船頭さんのガイドと演歌に拍手しながら船は進んでいく。川面の空気はなんとも言い難いほど心地よい。
 地元出身のコトショウギクが勝ったことを知らせる花火が上がった。
 運よく雨も降り出さずに船着き場に着いた。
 船頭さんの案内で、一軒だけ開いていたウナギ店へ行くことができた。柳川のウナギせいろは格別!Rimg5881
 夜は博多へ戻って、中洲を散策。川風と、サックス奏者の演奏と、屋台の人込みの声が入り交じった夏のにぎわいを堪能できた。Rimg5890

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平泉の中尊寺

 Rimg4818 いつか一度行ってみたいと思っていた平泉の中尊寺を訪れる機会がありました。

 駅前にはレンタルサイクル店があり、半日かけて回るにはちょうどよいコースとのことでした。なるほど市中の要所要所に由緒あるお堂や松尾芭蕉の句碑、北上川が一望の下に望める高台などがあり、瑞々しい風を一杯に感じながらサイクリングと名所巡りを楽しむことが出来ました。

 Rimg4800 義経が果てた場所として祭ってある高館義経堂の傍らには、「夏草や 兵どもが 夢の跡」の芭蕉の句碑があります。北上川を眺めながらそこに立つと、義経や芭蕉の息遣いが蘇ってくるようで、不思議な感興に引き入れられます。Rimg4805

 一番のお目当ての金色堂は圧巻でした。金色に輝く阿弥陀三尊、地蔵菩薩などの荘厳な素晴らしさには思わず息を飲んで立ち止まってしまいます。しばらく真正面から拝むことが出来たのは大変幸運でした。

 Rimg4824 Rimg4832 苔むした寺の敷地や能舞台の古い造りなど、心癒される空気に充ち溢れていました。

 中尊寺からさらに毛越寺(もうつうじ)へと巡り、美しい池や菖蒲の花々を楽しむことができました。Rimg4844

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梅雨の日本海

 Rimg4784 梅雨の真っ只中、早朝に日本海の砂浜を散策しました。湿気が多い海の風は、一日の始まりに、案外爽やかに感じられます。

 沖に並ぶカモメたちの姿から順に、ある一日の散歩の情景から、海風の風景画(心象風景画)が立ち上がりますことを期待しつつスナップを編集してみました。梅雨の海風が一片でも届きますでしょうか?Rimg4787

 Rimg4788 冬には厳しい相貌を見せる海も、メタリックな艶を帯びて凪いでいます。太公望も、のんびり釣糸を垂らしています。Rimg4790

 黒々としたテトラポットも、荒い海の痕跡を止めて重く静まり返っています。波打ち際には、何やら生き物の巣らしき跡や、かき出された砂の塊が点々と散らばっています。Rimg4791

 砂浜の流木の美しさには、そのたび打たれますRimg4795 Rimg4797

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新幹線緊急停車。でも

 Photo 乗っていた新幹線が、停電にて緊急停車しました。でも、まさに夕陽が田の向こうの山に沈もうとしているところで、絶好の眺めの場所でした。のどかな田園風景のなかで、水に光を落としながら沈もうとしている太陽は、この季節ならではの美しさでした。ふとマルグリット・デュラスの「インディアンソング」の冒頭に現れるなんとも幻想的な会話と空気の中に浮かんだ強烈に印象的な太陽を思い出してしまいました。

 新幹線は、ほんの数分の立ち往生のみで出発し、こんなのんびりしたことを考えていられるほどでよかったです

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万歩計

 Rimg4610 東京都内はきょうは爽やかでした。早朝の散歩と仕事で歩くのも快適でした。万歩計の歩数も一万一千歩を越えました。けれども久々の陽気のせいか、特に疲れも感じませんでした。

 通りかかった公園の水辺の美しい眺めですRimg4611

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小山右人絵画個展

今年の11月25日から12月4日(会期中無休)、幻想絵画の個展を開きます。

ぎゃらりぃ朋・・・東京都中央区銀座1-5-1第三太陽ビル2階

 今から気が早いと思われるかもしれませんが、私にはもう明日にも迫っているようにも感じられます。

 是非頭の片隅にでもご記憶いただいてご来場賜れれば、大変幸いに存じます。

 絵と小説をなぜ書くのか? 小説自体と絵で表した画本の初版本も展示します。是非お読みになりたい方には会場にて差し上げますので、積極的におっしゃっていただきたいと存じます。Photo_2

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梅林

梅林P幻想的梅林  きょうは穏やかな陽射しで、いっそう春らしくなりました。通りかかった羽根木公園の梅林にはまだ花が咲いており、一瞬幻想画の世界を彷彿させます。風もなく、一年のうち何日もない日和です。

 あと少しで桜の日々となりますね。今年はできるだけ足を延ばして、思いっきり幻想的な桜の情景を堪能したいと思います。そこからまた絵画の新しいイメージが生まれてくることを期待しています。

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散策:裸押し合い祭りで有名な新潟県浦佐の毘沙門堂

散策:裸押し合い祭りで有名な新潟県浦佐の毘沙門堂Photo

 まだ雪深く残る毘沙門堂を散策する機会がありました。一週間前には、ここで日本三大奇祭といわれる裸押し合い祭が行われました。男たちが五穀豊穣を願って冷水に飛び込み、身を清めて、お堂で裸で押し合い、福物の餅を奪い合う勇壮な祭です。Photo_2

 以前見たときには、お堂の中は揉み合う男たちの汗の蒸気で曇り、熱気の激しさに圧倒されました。あまりの激しい揉み合いに、摩擦熱でやけどしてしまうほどなのだそうです。Photo_3

 今は祭の名残り、雪かきをする人の稀な姿しかありませんでした。Photo_4

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桜の便りももうすぐですね

 絵画作品のフランスへの発送も無事に済んで、つかの間ほっとしました。急に春めいてきた陽気にも誘われ、運動不足解消に散歩を思い立ちました。1

 快晴の日、さぞ海も美しいだろうと、久々に東京湾のレインボーブリッジを歩いて渡ってみることにしました。2

 遊歩道からの東京の眺めは、幻想都市そのままでした。Photo

 この十年余りのうちに仕事で訪れた瀬戸内海や九州、沖縄などの美しい海の情景が、いくつも重なって浮かんできました。

 とくに橋を渡りきった台場の海岸で、陽光かがやく小波と戯れながら餌をついばむユリカモメの姿が感動的でした。Photo_2

 この陽気に、桜の便りもまもなくだと感じ取りました。よいお花見の場所や、桜の秘密のスポットなどを、すでに決めていますか?

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